海の事故防止対策

海で安全に楽しむために

 海では、プレジャーボートなどの船舶事故のほか、遊泳中・釣り中の事故により、毎年多くの命が失われています。
 海での事故防止に関する情報をまとめています。安全なマリンレジャーを楽しむために、どうぞ活用ください。  「海で安全に楽しむために(平成29年度版)」

 マリンレジャー事故の発生状況

 毎年、マリンレジャー中に約900人の方が事故にあっており、そのうち約300人の方が亡くなられたり、行方不明となっています。
 内訳別では、約7割が遊泳・釣り中の事故となっており、年齢別では、10歳未満と10歳代の子ども達による事故が、全体の3分の1以上を占めています。
マリンレジャー事故の発生状況  事故事例

 海での危険要因「離岸流」

 離岸流は、海岸に打ち寄せる波が原因で発生する潮の流れであり、波のある海岸であればどこででも発生する可能性のあるものです。
 この流れは目で見て確認することが難しいため、気づかないうちに沖まで流されてしまうこともあり、注意が必要です。  
離岸流について

 飲酒遊泳の危険性

 お酒を飲むと「判断能力の低下」と「運動能力の低下」により、どんなに水泳が得意な方でも普段どおりには泳げなくなります。お酒を飲んだら泳がないようにしましょう。
 飲酒をして事故にあった人の死亡率は、飲酒をしていない人の約2倍も高くなっています。
飲酒遊泳の危険性について

 「助けてサイン(ヘルプ・シグナル)」

 「助けてサイン」は、水難者や近くに水難者を発見した人が、片手を左右に大きく振って救助を求める合図です。 特に波がある海水浴場など海辺では、助けてサインによってライフセーバーが水難者を速やかに確認することができ、早期救助に繋がります。
 例えば、離岸流(リップカレント)や陸風(オフショア)によって沖に流されてしまったり、急深で岸に戻れない場合につかいます。
 ただし、水難者が溺れている状態で片手を振ると沈んでしまうため、ライフジャケットなど救命具の着用や浮き具などにより、十分な浮力を確保していることが前提となります。 したがって少しでも危険を感じたら溺れる前に、早めのサインを出すようにしてください。溺水事故を未然に防ぐためにも重要なサインです。
「助けてサイン」は溺水事故を未然に防ぐためにも重要なサインで、日本ライフセービング協会が提唱するものです。

 命を救う自己救命方法「ういてまて」

 「ういてまて」は、(一社)水難学会が提唱する水難事故への対処方法のひとつで、沖に流されたり海中転落した場合や溺れた場合などに、水面に大の字になって浮いた状態で救助を待つというものです。
 過去には、遊泳中に行方不明となった男性が、約19時間後に40km離れた場所で救助された事例もあります。  

 「海の安全情報」

 海上保安庁では、全国各地の灯台などで観測した気象・海象の現況や、警報・注意報などの「海の安全情報」を提供しています。
 パソコンやスマートフォン等で利用することができ、特に、スマートフォン用サイトでは、GPS位置情報により、現在地周辺の様々な情報を地図画面上に表示することができます。
 「海の安全情報」へリンク

 

 自己救命策3つの基本

 大切な命を自分自身で守るためには、次の3つが重要です。
@ライフジャケットの常時着用
A防水パック入り携帯電話等による連絡手段の確保
B118番の活用
自己救命策3つの基本