来島海峡における衝突・乗揚げ海難の特徴(平成8年から平成12年までの過去5年間)
1 海難の傾向
 衝突は、500トン未満の日本船が衝突全体の半数を占め、また外国船が約26.7%を占めています。また、南流時に73.3%が発生しています。
 乗揚げは、500トン未満の日本船が乗揚げ全体の約81.8%を占め、外国船が約18.2%(全て1000トン以上)を占めています。また、北流時に約54.5%が発生しています。 
 また、海難の発生は夜間に多く、特に衝突は1800から0600の間に93.3%が発生しています。 原因別でみると、見張り不十分、操船不適切、船位不確認によるものが多くなっています。
2 海域別海難発生状況
 衝突は、水道部での発生が最も多く、衝突全体の43.3%が発生しています。次いで航路西側海域(航路西口から小島北方までの海域)、航路外西側海域(航路西口の出入口海域)、航路東側海域(馬島南方海域から航路東口までの海域)、航路外東側海域(航路東口の出入口海域)、の順となっています 。
 
乗揚げは、水道部での発生が最も多く、乗揚げ全体の72.7%が発生しており、次いで航路東側海域、航路西側海域の順となっています。 海難の発生地点は別図のとおりです。

3 水道部における海難の状況

(1) 水道部における追越し関係の衝突
衝突海難は潮流が南流時に全体の76.9%が発生し、水道部を含めた馬島周辺で多く発生しています。
(2) 馬島への乗揚げ
 馬島への乗揚げは、5年間で3隻発生し、そのうち2隻(日本船)は北流時に馬島南東岸に、1隻(外国船)は馬島南岸に乗揚げています。
4 航路西口における衝突海難の状況
(1) 航路外西側海域での海難は横切り関係によるものが41.6%、次いで行会い関係等となっており、そのうち66.7%が夜間に発生しています。
(2) 衝突海難の83.3%は2000トン以下の日本船で、外国船は1万トン以上の大型船となっています。
5 航路東口における衝突海難の状況
 航路東口では、南流時に航路出入口付近の進路交差による衝突が発生してます。
6 衝突海難における見会い関係
衝突の海域別の見会い関係は、航路外西側では横切り関係が約41.7%、航路西側では行会い関係が約33.8%、水道部では追越し関係が約53.8%を占め、それぞれ最も多くなっています。
7 狭視界時における衝突・乗揚げ海難発生状況
 狭視界時(1km以下)における衝突は、衝突全体の約20%を占め、海域別では、航路外西側が約66.7%以上と最も多く、次いで水道部及び航路東側で約25%が発生しています。
 狭視界時(1km以下)における乗揚げは、乗揚げ全体の約45.5%を占め、海域別では、水道部で約30%が発生しています。
 平成8年から平成12年までの5年間での瀬戸内海(六管区内)における狭視界時の海難の発生状況は次のとおりで、備後灘・燧灘付近海域で発生した15隻のうち、8隻が来島海峡で発生しています。
 「瀬戸内海(六管内)における狭視界時の月別海難発生状況」
 瀬戸内海(六管内)における狭視界時の月別海難発生状況
8 機関故障・舵故障の発生状況
衝突・乗揚げ海難に至らないまでも、機関故障、舵故障等により航行に困難を来す事例が相次いでおり、年間約6隻にのぼっています。
機関故障・舵故障隻数(平成10年〜21年)
衝突・乗揚げ海難発生状況(平成10年〜21年)