明石海峡航路は幅1500メートル、長さ約7000メートルの航路であり、一日約800隻を超える船舶の往来があるうえ、強潮流に加えて好漁場であることから、小型漁船の操業も多く、航行には注意を要します。
明石海峡航路付近の潮流は最大7ノットにも達するため、西流時、東航船舶は明石海峡大橋以東においては、西航路へ圧流されますので注意してください。また、強東流時には東航船は舵効きが悪くなり、北方へ圧流される傾向があります。
また、冬季の北西の季節風が連吹する西流時には、明石港沖合からカンタマ南灯浮標沖合にかけて、
波高が5メートルにも達する三角波の発生がありますので、小型船等は注意が必要です。
明石海峡航路においては特に危険な横切り関係が生じる海域があります。
(1)明石海峡航路西方灯浮標付近において、播磨灘北航路から明石海峡航路へ向けて東航する船舶と明石海峡航路を抜けて播磨灘方向へ西航する船舶
(2)明石海峡航路中央第三号灯浮標付近において、播磨灘から神戸、大阪へ向かうために左転する小型船と阪神方面から播磨灘方面へ西航する船舶
(3)明石海峡航路東方灯浮標付近において、友ヶ島方面から北上して航路へ向かう船舶と、明石海峡航路を出航して東航する船舶
明石海峡周辺においては、季節毎にまたは周年、多種多様の漁業が行われています。
季節毎の漁業として代表的なものは、2月〜4月にかけて行われるイカナゴ漁です。明石海峡航路での春の風物詩でもあるイカナゴ漁は、漁船群が航路全体に広がって操業している場合がありますので、航行には十分注意してください。
播磨灘航路第六号灯浮標付近から明石海峡航路方向を見た写真です。
カンタマ南灯浮標沖合から明石海峡方向を望む
明石海峡航路西方灯浮標から明石海峡航路を望む
(1)明石海峡航路に接近する際はレーダービーコンを併設した明石海峡航路東方灯浮標及び同西方灯浮標を確認してください。
(2)夜間、西方海域から明石海峡航路へ向かう船舶は、淡路島の北側に位置する江埼灯台(灯質=不動赤白互光、分弧)が確認出来ないときは、鹿ノ瀬、高蔵瀬等の浅瀬に近づいていることが予想されますので、船位を確認してください。
(3)明石海峡大橋には橋梁灯が設置されています。
航路中央が白 大阪湾へ向かって航路の右側端が赤 播磨灘へ向かって右側端が緑となっています。
巨大船 |
長さ(全長)が200メートル以上の船舶 |
危険物積載船
|
@ 80トン以上の火薬類を積載した総トン数300トン以上の船舶
A 引火性の高圧ガスをばら積した総トン数1,000トン以上の船舶
B 引火性液体類をばら積した総トン数1,000トン以上の船舶
C 200トン以上の有機過酸化物を積載した総トン数300トン以上の船 |
特別危険物積載船 |
総トン数5万トン(積載している危険物が液化ガスである場合には
総トン数2万5千トン)以上の危険物積載船 |
長大物件えい航船等
|
船舶、いかだその他の物件を引き、又は押して航行する船舶で、引き船
の船首から当該物件の後端まで又は当該押し船の船尾から当該物件の先端までの距離が200メートル以上のもの |
進路警戒船等
|
進路を警戒する船舶、消防設備を備えている船舶及び側方を警戒する船
舶であって、海上保安庁告示による基準を満たしているもの
|
(1)航路に出入し、若しくは航路を横断しようとする船舶、又は航路に沿わないで航行している船舶は、航路を航行している他船の進路を避けなければなりません。
(2)漁労船や、航路で停留している船舶は、航路を航行している巨大船の進路を避けなければなりません。
2.航路航行義務 このページのトップへ
長さ50メートル以上の船舶は、航路内をこれにそって航行しなければなりません。
3.行先の表示 このページのトップへ
汽笛を備えている100総トン数以上の船舶は、航路に出入したり、航路を横断しようとするときは、次に示すような信号を表示しなければなりません。
4.追い越しの場合の信号 このページのトップへ
汽笛を備えている船舶は、航路で他の船舶を追い越そうとする場合は、汽笛を用いて次のような信号を行わなければなりません。ただし、海上衝突予防法の規定による追い越しの信号を行うときは、この限りではありません。
(1)他の船舶の右げん側を航行しようとするときは長音1回に引き続く短音1回。
(2)左げん側を航行しようとするときは長音1回に引き続く短音2回。
5.航路の横断方法 このページのトップへ
航路を横断する船舶は、航路に対してできる限り直角に近い角度で、すみやかに横断しなければなりません。
6.錨泊の禁止 このページのトップへ
船舶は、航路では錨泊(錨泊している他の船舶に係留することも錨泊になります)をしてはいけません。
7.右側通航 このページのトップへ
明石海峡航路では、船舶は航路の中央から右の部分を航行しなければなりません。
航路以外の海域における航法
航路以外であっても、船舶交通を整理し、航行の安全性を向上させるため、船舶が航行すべき経路を指定しています。
経路は、航路で適用される船舶間の避航関係などの特別な交通ルールはなく、
避航関係は海上衝突予防法の原則にしたがいます。
<明石海峡航路西側出入口付近海域>
対象船舶:トン数5000トン以上の船舶
@明石海峡航路をこれに沿って西の方向に航行した総トン数5000トン以上の船舶は、A線の北側の海域を航行すること。
A明石海峡航路をこれに沿って東の方向へ航行しようとする総トン数5000トン以上の船舶は、A線の南側の海域を航行すること

※A線:明石海峡航路西方灯浮標と第一号灯浮標を結んだ線。
<明石海峡航路東側出入口付近海域>
対象船舶:長さ50m以上の船舶
@明石海峡航路をこれに沿って西の方向に航行しようとする長さ50m以上の船舶は、
・A線の北側の海域を航行すること
・B線を横切って航行すること
A明石海峡航路をこれに沿って東の方向に航行した長さ50m以上の船舶は、
・A線の南側の海域を航行すること
・明石海峡航路東方灯浮標の設置されている地点から200m以上離れた海域を航行すること

※A線:明石海峡航路中央第三号灯浮標と明石海峡航路東方灯浮標を結んだ線
B線:明石海峡航路東方灯浮標より北に200mの地点から2500mの地点まで引いた線
区分 |
航路通報対象船舶 |
航路通報の時期 |
巨大船等
|
@巨大船(長さ200m以上)
A巨大船以外の船舶であって長さ160m以上の船舶
B積載している危険物が液化ガスである総トン数2万5千トン以上の危険物積載船
C長さが160m以上の物件えい航船等
D上記以外の危険物積載船 |
航路入航予定日の前日正午まで
航路入航予定時刻の3時間前まで
|
※1:物件えい航船等:船舶、いかだその他の物件を引き、又は押して航行する船舶
※2:航路通報した次項に変更があった場合は、変更通報を行ってください。
航路入航予定時刻の変更については、10分以上の変更があるときに通報してください。
(2)航路通報の通報項目及び通報の方法は次のとおりです。
| |
航路通報の通報項目 |
| 1 |
通報の名あて(略語「オオサカワン」) |
| 2 |
船舶の名称及び総トン数 |
| 3 |
船舶の長さ |
| 4 |
最大喫水 |
| 5 |
積載している危険物の種類及び積載量(危険物積載船に限る) |
| 6、7 |
引き船の船首から物件の後端までの長さ及び物件の概要(物件曳航船に限る) |
| 8 |
仕向港 |
| 9 |
航行しようとする航路名及び東西航の別 |
| 10 |
航路入航予定日時 |
| 11 |
航路出航予定日時 |
| 12 |
呼出符号 |
| 13 |
海上保安庁との連絡方法、VHFの有無、船舶電話番号 |
| 14 |
伝達者の氏名又は名称、住所及び電話番号 |
| 15 |
仕出港 |
| 16 |
水先人乗船の有無 |
| 17 |
その他参考事項 (神戸沖錨泊の有無と予定日時) |
航路通報の通報方法
VHF電話
呼出名称 |
こうべほあん (JGD) |
加入電話
|
0799−82−3030
0799−82−3032 |
FAX |
0799−82−3033 |
その他
|
書面等
|
2.位置通報 このページのトップへ
情報提供などを適切に行うため、下表に掲げる船舶は、レーダーで各船を識別する必要がありますので、位置通報を行ってください。ただし、AISを適正に運用している船舶は省略することができます。
| 位置通報対象船舶 |
通報時期 |
通報事項 |
通報方法 |
・巨大船
・長さ160m以上の船舶(巨大船を除く)
・積載している危険物が液化ガスである総トン数2万5千トン以上の危険物積載船
・長さが160m以上の物件えい航船等
・長さ50m以上の船舶
・100m以上160m未満の物件えい航船等 |
最初の位置通報ライン |
・船名及び信号符字
・通過ラインの略称
・通過時刻
・長さが100m以上160m未満の物件えい航船等にあっては、その長さ
|
・VHF電話
呼出名称:おおさかマーチス
呼出周波数 :CH16
・船舶電話
電話番号:0799−82−3030
3032 |
レーダーサービスエリアと位置通報ライン
| 名 称 |
略 称 |
位 置 |
| 明石海峡南側 |
ASライン |
津名港佐野東防波堤灯台から90度20.9 km の地点まで引いた線 |
| 明石海峡東側 |
AEライン |
神戸灯台から180度21.0 km の地点まで引いた線 |
| 明石海峡北側 |
ANライン |
平磯灯標から90度9.3 kmの地点まで引いた線 |
| 東播磨側 |
AHライン |
江井ケ島港西防波堤灯台と播磨灘北航路第十号灯浮標を結んだ線 |
| 明石海峡西側 |
AWライン |
淡路室津港西防波堤灯台と播磨灘北航路第十号灯浮標を結んだ線 |
3.狭視界時における航路外待機指示 このページのトップへ
@ 巨大船、危険物積載船で総トン数5万トン以上(積載している危険物が液化ガスである場合は総トン数2万5千トン以上)の船舶及び長大物件えい航船等は、航路付近の視界が2000メートル以下となった場合は、航路外の安全な海域で待機すること。
A 航路付近の視界が1000メートル以下となった場合は、上記船舶のほか、上記以外の危険物積載船、160m以上の船舶、及び160m以上200m未満の物件えい航船は、航路外の安全な海域で待機すること。
大阪湾海上交通センターとの連絡保持
VHF電話(CH16,156.8MHz)を有する船舶は、大阪湾海上交通センターから情報 を提供することがありますので、航路入航3時間前から航路外に出るまでの間及び航路を出た後もレーダーサービスエリア内を航行している間は、VHF電話CH16の聴取をお願いします。
5.プレジャーボート等の船長さんへ このページのトップへ
1.明石海峡の海上交通情報の入手方法
(1)テレホンサービス
@気象(江埼・地蔵埼):電話 0799−82−3040
A大型船(翌日分): 電話 0799−82−3043
(当日分): 電話 0799−82−3044
(2)携帯電話サイト
気象・潮流・潮汐・大型船・操業漁船情報
アドレス: http://www6.kaiho.mlit.go.jp/osakawan/m/
を利用し、各種情報を入手してください。