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平成22年5月27日  
東京湾海上交通センター    

通信符号(メッセージマーカー)」を使用した通信の運用について

  1. 背景
     今般の港則法及び海上交通安全法の一部改正では、一定の海域において安全に航行 するために必要と認められる情報の提供(船側は聴取義務)、必要に応じた危険防止 のための勧告制度の導入等、海上交通センターから発信するメッセージに法律上の位 置付けがなされることとなり、同通信の重要性がこれまで以上に高くなることが予想 されます。
     このため、海上保安庁では、STCW条約で習得が義務付けられている 『IMO標準海事通信用語集』(Standard Marine Communication Phrases) で推奨されている「通信符号(メッセージマーカー)」を使用し、海上交通センター から発信する通信の意図がより明確に伝わるよう措置することとしています。
     
  2. 通信符号(メッセージマーカー)
     今後、東京湾海上交通センターにおいては、以下の5種類の符号をメッセージの冒 頭に冠し通信することとしており、その種類及び意味は次のとおりです。

    (1) 指示【INSTRUCTION】
     海上交通安全法第10条の2及び第23条の規定に基づく指示を行うときに用います。
     〔例〕指示します。貴船の入航順序は2番目です。
        Instruction.  Your entering order is 2nd.

    (2) 勧告【ADVICE】
     海上交通安全法第29条の3第1項の規定に基づき勧告を行うときに用います。
     〔例〕勧告します。貴船前方の工事区域を避けてください。
        Advice. Keep clear of the construction area ahead of you.

    (3) 警告【WARNING】
     危険回避等が必要な事象について注意喚起するときに用います。
     〔例〕警告します。前方に反航船がいます。航行に注意してください。
        Warning.  A vessel ahead of you is on the opposite course. Navigate with caution.

    (4) 情報【INFORMATION】
     指示、勧告又は警告に該当しない情報を供与するときに用います。
     〔例〕情報提供します。えい航船が航路を横断しています。
        Information. A towing vessel is crossing the traffic route.

    (5) 質問【QUESTION】
     相手に回答を求めるときに用います。
     〔例〕質問します。貴船の総トン数は何トンですか?
        Question.  What is your gross tonnage ?
     
  3. スケジュール
    (1) 平成22年6月1日以降〔試行運用〕
     現状実施している情報提供等について、通信符号(メッセージマーカー)のうち、 『勧告』を除く4種類の符号を冠して試行的に通信を行います。
    (2) 平成22年7月1日以降〔本運用〕
     今般改正された海上交通安全法の施行に伴い、これを加味した通信符号(メッセー ジマーカー)の運用を行います。
≪参考≫ 海上交通安全法
  • 今般の改正はなく、現状どおりの条文
    第23条(巨大船等に対する指示)
    海上保安庁長官は、前条各号に掲げる船舶(以下「巨大船等」という。)の航路における航行に伴い 生ずるおそれのある船舶交通の危険を防止するため必要があると認めるときは、当該巨大船等の船長 に対し、国土交通省令で定めるところにより、航行予定時刻の変更、進路を警戒する船舶の配備その 他当該巨大船等の運航に関し必要な事項を指示することができる。
  • 今般改正を行った条文
    第10条の2(航路外での待機の指示)
    海上保安庁長官は、地形、潮流その他の自然的条件及び船舶交通の状況を勘案して、航路を航行する 船舶の航行に危険を生ずるおそれのあるものとして航路ごとに国土交通省令で定める場合において、 航路を航行し、又は航行しようとする船舶の危険を防止するため必要があると認めるときは、当該船 舶に対し、国土交通省令で定めるところにより、当該危険を防止するため必要な間航路外で待機すべ き旨を指示することができる。
    第29条の2(海上保安庁長官が提供する情報の聴取)
    海上保安庁長官は、特定船舶(第4条本文に規定する船舶であって、航路及び当該航路の周辺の特に 船舶交通の安全を確保する必要があるものとして国土交通省令で定める海域を航行するものをいう。 以下この条及び次条において同じ。)に対し、国土交通省令で定めるところにより、船舶の沈没等の 船舶交通の障害の発生に関する情報、他の船舶の進路を避けることが容易でない船舶の航行に関する 情報その他の当該航路及び海域を安全に航行するために当該特定船舶において聴取することが必要と 認められる情報として国土交通省令で定めるものを提供するものとする。
    2 特定船舶は、前項に規定する航路及び海域を航行している間は、同項の規定により提供される情 報を聴取しなければならない。ただし、聴取することが困難な場合として国土交通省令で定める場合 は、この限りでない。
    第29条の3(航法の遵守及び危険の防止のための勧告)
    海上保安庁長官は、特定船舶が前条第1項に規定する航路及び海域において適用される交通方法に従 わないで航行するおそれがあると認める場合、又は他の船舶若しくは障害物に著しく接近するおそれ その他の特定船舶の航行に危険が生ずるおそれがあると認める場合において、当該交通方法を遵守さ せ、又は当該危険を防止するため必要があると認めるときは、必要な限度において当該特定船舶に対 し、国土交通省令で定めるところにより、進路の変更その他の必要な措置を講ずべきことを勧告する ことができる。
    2 海上保安庁長官は、必要があると認めるときは、前項の規定による勧告を受けた特定船舶に対し、 その勧告に基づき講じた措置について報告を求めることができる。
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