気象・海象について

 水上オートバイが航行する陸岸付近は、陸上と海上の両方の影響を受けて、気象・海象の変化が激しいところです。
 事故の多くは、気象・海象情報を収集しなかったことが原因で起こっています。     
 水上オートバイを楽しもうとする日の気象状況や、地域特有の海象などは、あらかじめ調べておきましょう。
 また、気象や海象の特性を理解しないで、無理をしてしまうことも事故を起こす原因にあげられます。     
 例えば風速10m以上の連吹、波高1m以上、視程500m以下を出航の判断の目安として、いずれかの項目が該当すれば、出航を控えるようにするとともに、出航後も天候や海面の状態に絶えず気を配り、海上で風や波が出てきた場合は、早めに帰航するようにしましょう。

荒天時の操縦について

 波が高いところでの操縦は、艇体、操縦者の両方に大きな負担が掛かります。 
 気象や海象の急変などにより、荒天時に航行しなければならない場合は、以下に気をつけて、安全に航行しましょう。

@できるだけ衝撃を吸収できる姿勢を取り、腰を浮かして膝を軽く曲げ身体を柔軟に保ちましょう。
 波によって船首が上下する状態が起きたら、体重を前方へ移動するように心掛けましょう。

A波を受ける場合は、できるだけ船首方向から30度以内で受けるようにしましょう。
 横方向から波を受けると、波の力で転覆するリスクが高まります。

B波を横切らなければならない場合は十分に速度を落として、なるべく、波の衝撃を受けないようにしましょう。

C海岸付近では三角波などいろいろな形の波が押し寄せます。海岸から出艇する場合などは特に注意しましょう。

D波が高くなると目線の低い水上オートバイは他の船舶からも発見されにくくなります。
 他の船舶が見えたら早めに避けるようにしましょう。

E大きな波の場合は、波の斜面(波の山)を上るときは増速し、次の波に突っ込まないよう波を超える直前から減速して船体が跳ねないよう絶えず速力調整し、水面をなぞるように一つ一つ波を超えていきましょう。


気象・海象に関連する事故事例

事故事例
水上オートバイAは、 出港時にマリーナ職員から台風の影響で海上荒天のため、危険であると注意を受けていたが、自身の操船技能を過信していたため注意を聞かずに出港し、沖合に到着した後、水上オートバイを反転させたところ、うねりを横から受け転覆しました。事故者は水上オートバイを復原させようと試みたものの、船尾側から浸水し航行不能となり、当庁航空機に救助されました。
【事故原因】気象海象不注意 【事故当時の気象】風速 10メートル、うねり4メートル


気象・海象に関する注意事項

@出航前に必ず気象・海象情報を収集する。

A警報や注意報が出ているときは、決して無理をしない。

B天気は地域性があるものであることから、テレビや新聞などの広域の情報だけではなく、これから向かう水域のマリーナやマリンショップに問い合わせることや観天望気(※)を心がけることも有効です。

※観天望気とは、自然現象や生物の行動の様子などから天気の予測をすることで、一例として、「東の空の朝焼けや朝の虹は雨になる」、「いわし雲が西の空からでると天気はくずれる」などがあります。


海の安全情報

 海上保安庁では、マリンレジャー愛好者等に対して、全国各地の灯台等で観測した風向、風速、波高等の局地的な気象・海象の現況、気象庁が発表する気象警報・注意報等などの情報をインターネット、電話、電子メール等により、リアルタイムに提供しています。