関門海峡の潮流信号所

関門海峡・早鞆瀬戸の潮流の状況(流向・流速・流速の傾向)を潮流信号所電光表示盤でお知らせしています。

T電光表示盤による潮流信号

 1.電光表示盤(火ノ山下・部埼・台場鼻の各潮流信号所)の表示の種類と意味

信号の種類   信号の意味  
 E  東流 ・玄界灘から周防灘の方へ流れる潮流
 W  西流 ・周防灘から玄海灘の方へ流れる潮流
 0〜13  流速 ・早鞆瀬戸における流速の速さを、
     四捨五入し表示する(単位:ノット)
 ↑  傾向 ・今後、流速が速くなる
 ↓  傾向 ・今後、流速が遅くなる  ▲火ノ山下潮流信号所(Wの西流れ表示中)

 2.表示の例

 W (暗)   8  (暗)  ↑  (暗)

※西流れで8ノット、流速は今後速くなる(電光表示盤は、2秒間隔で点滅します)


U 潮流信号の流速値

 流速値は、火ノ山下潮流信号所から225度460m先の海底に設置した

潮流測定装置の測定値を、最強流速箇所の流速に推算したものです。

 

 潮汐表に掲載されている潮流予測値は、月と太陽が地球に及ぼす各種の起潮力
により誘起される潮流値を推算した値であり、いわば長期予報的なものです。
しかし、時々刻々提供する潮流信号は実況値であり、これは上記起潮力の他に、
短期に変化する気象(風、気圧等)の影響を受けているため、潮汐表との間に差を
生じることがあります。


V 関門海峡潮流信号所の歴史

 関門海峡は、日本で最も潮流が速い海域の一つで、S時型に曲がって
行会い船も見えにくく、航海者には大変な難所であるため、明治42年(1909年)
8月から、部埼と台場鼻に潮流信号所が設置されました。
早鞆瀬戸の潮流観測灯浮標を見て、昼間は長方形と円形の形象により、夜間は、
光色を変えて表示していました。
 現在の電光表示盤方式は、昭和54年(1979年)から採用されました。

 

 この台場鼻潮流信号所(竹子島)に設置されていた腕木式信号機は、黒い
四角板が、上70度の場合は東流中央期、上30度は東流初又は末期、赤い
丸板が上70度の場合は西流中央期、上30度は西流初又は末期を表してい
ました。
 なお、夜間は、灯台の閃光の間隔、色によって表していました。