海難事故防止について
もしもの備え マリンレジャー安全のための知識と準備で海難事故から身を守る
海水浴や海釣り、サーフィン、ボートでのクルージングなど、夏は、マリンレジャーの最も盛んな季節です。
特に、夏休みなどの長期の休みには、大人から子どもまで、多くの人が海に訪れます。
しかし同時に、事故が急増するのもこの時期。
海の天候や潮の流れなどは、私たちの想像を超えて大きく変化します。
海で安全に楽しく過ごすためには、海に関する知識を身につけたうえで、自分の身を守るための十分な準備をすることが大切です。
自分の命を守る3つのポイント 〜自己救命策確保〜
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- ライフジャケットを常時着る
平成15年における磯釣りやプレジャーボート、遊漁船からの海中転落事故のうち、ライフジャケットを着用していた人の生存率は9割であったのに対して、未着用の人の生存率は6割程度でした。
海に転落した場合、まず大切なのは浮いていること。ライフジャケットを常に身につけ、自分の命を守る。これは海の常識です。
- 連絡手段を持つ
次に必要なのが、助けを求めるための適切な手段を持つことです。
例えば、防水パックに入れた携帯電話や、周囲に存在を知らせるためのホイッスルなどは有効な連絡手段となります。
万が一、海中に転落したり、釣り場に取り残されたりした時は、いつでも助けを求めることができます。
(なお、携帯電話は携帯電話会社や機種により通信、通話できるエリアが異なりますので、注意して下さい。
また、不感地帯の多い場所に行くときは、家族等にその有無を伝え、携帯電話以外での連絡手段を確保して下さい。)
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以上の3つのポイントを守ること、そして、天気予報や潮流などについてあらかじめ調べて行動することで、海の事故は未然に防ぐことができます。
これらを心にとめて、安全なマリンレジャーを楽しみましょう。
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海水浴 〜潮の流れを知ろう〜
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プールなどと異なり、海は波や潮の流れがあるため、泳いでいると身体に強い負担がかかり、知らない間に体力を奪われがちです。
また、海には沖に向かう「離岸流」という流れがあり、気がつくと、浜や岸から遠く離されてしまうこともあります。
最悪の場合、そのままおぼれてしまう、というケースも少なくありません。
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海水浴では、定められた遊泳エリアを守り、疲れているときや睡眠不足のときなどには、無理をして泳がないようにしましょう。
また、飲酒中、飲酒後の海水浴は、絶対に避けましょう。
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磯釣り 〜釣りは必ず複数人で〜
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釣り場は、足元が濡れて滑りやすいことや、時として大波が押し寄せることもあり、海への転落事故が起こりやすい所が多くあります。
また、潮の具合によっては、釣り場に取り残されることもあります。
天気が悪くなることが予想されるときには、直ちに釣り場を離れるようにしましょう。
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釣りの最中は、万が一の転落事故に備え、ライフジャケットを必ず着用し、服装は、赤や黄色などの目立つものを身につけるようにしましょう。
さらに、もしものときに、互いを助け合えるよう、できるだけ、複数人で行動するようにしてください。
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プレジャーボート 〜あなただけではない、ボートの危険〜
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ヨットや水上オートバイなどのプレジャーボートの場合、海水浴などよりも沖合いに出ることが多いため、海上での機器のトラブルは致命的です。
出航前には、燃料やエンジン、船体のチェックを必ず行ってください。
また、天気予報などで海の状態を確かめ、天気が崩れそうなときには、早めの帰港や出航を中止するようにしてください。
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プレジャーボートに関する事故で最も多いのが、周囲の見張りが不十分なことによる衝突事故です。
こうした事故は、乗船者の安全はもとより、ほかの船舶や遊泳者などを巻き込むことにつながります。
プレジャーボートの船長は「危険運転をしない・させない」「常に適切な見張りを行う」「ライフジャケット着用に努める・着用させる」などの遵守事項が、法律で定められています。
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海に転落したときには?
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まず大切なのは「浮いている」ことです。そのためにも、ライフジャケットの常時着用は欠かせません。
もしも、ライフジャケットを身につけていなかったときなどは、ペットボトルやクーラーボックスなどが浮きの代わりになります。
周囲の人が海に転落した場合は、まず、浮きになるものと、身体を固定するロープなどを投げ込んでください。
また、海に転落すると、人は混乱してパニックに陥ってしまいます。体を安定させながら深呼吸をし、自分の状況をしっかりと把握したうえで、落ち着いて救助を求めるようにしましょう。
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救助を待つ間、水中では、体の熱がどんどん奪われるため、体力を消耗します。
熱を逃がしにくい「HELP(Heat Escape Lessening Posture)」と呼ばれる姿勢をとり、焦らずに救助を待ち ましょう。
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海のもしもは「118番」
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海で事件・事故が起こったとき、すばやく救助を行うことを目的として、海上保安庁には、緊急通報用電話番号、局番なしの「118番」が用意されています。
平成15年における釣り中の事故者数は225人で、死亡・行方不明者は94人。
このとき、ライフジャケットを着用し、事故発生から1時間以内に118番に連絡した人の生存率は約7割でしたが、一時間以上たってから連絡した場合の生存率は、約3割と半数以下となっています。
このように、すばやい通報は、海の事故から多くの人を救います。
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118番は、一般の電話はもちろん、携帯電話、PHS、公衆電話、船舶電話などから利用できます。
また、こうした事故以外にも、不審な船舶や海上に大量のゴミや油が投棄されているなどを見かけたなどについても、同様に受け付けています。
通報の際には、警察や消防への通報と同じく、「いつ」「どこで」「なにがあった」を、簡潔に伝えるようにしましょう。
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