釣り Fishing
事故事例
【事故事例1】気象・海象に注意しましょう
事故者2名は、磯釣りをしていたところ、天候が悪化し次第に波が大きくなり釣りをしていた磯場まで大きな波が打ち寄せる状況となったことから、戻ろうとするも既に潮が満ち帰還するための足場がなくなり帰還不能状態に陥り救助されました。事故者らはニュース等により荒天となる予報を知っていましたが大袈裟に報道されているものと判断し、釣りを決行しました。

- 釣りは気象・海象に大きく左右されるアクティビティです。出発前はもちろんのこと、釣り中にも気象・海象を確認しましょう。
【事故事例2】体調管理に気を配りましょう
- 最高気温が26度の中、事故者は中学校の同級生4名と、昼食や飲み物をとることなく長時間釣りをしていたところ、熱中症によりふらつき、海中転落しました。
- 事故者は遊漁船に乗船し釣りを行っていたところ意識を失い倒れました。1週間前から風邪を引いており体調が良くない状態でした。

- 体調管理をしっかりと行い、体調がすぐれない場合は釣りを控えましょう。帽子やサングラスなどの強い日差しを遮るものを着用するのも効果的です。気温が高い日は、こまめに水分や塩分を補給するなど、熱中症の対策を取りましょう。
【事故事例3】単独行動はしないようにしましょう
事故者はライフジャケットを着用し、友人3名とともに釣りをしていました。事故者はあたりがきたことから移動しながらリールを巻き上げていたところ、足を滑らせ海中転落し漂流状態となりました。転落を目撃していた友人が通報し救助機関により救助されました。

- 仲間と一緒に行動すれば、例え事故に遭っても早期に救助に繋げることができます。単独行動はしないようにしましょう。
【事故事例4】釣行計画を伝えておきましょう
事故者は釣りを止め帰り支度をしていたところ、突然、激しい頭痛と手足の痺れに襲われたため携帯電話で家族に助けを求めましたが通じず、テトラポット上に転落し、意識はありましたが動けない状態となりました。翌日事故者が帰宅しないことを不安に思った家族が通報し捜索の結果発見され病院に搬送されました。

- 釣行計画を第三者に伝えておけば、万が一事故に遭ってしまった場合、救助時間の短縮に繋がります。
【事故事例5】立入禁止区域には絶対に入ってはいけません
事故者は釣りをするため、友人と2名で立入禁止区域である防波堤に侵入し、釣りの準備中に防波堤を洗う波に足元をすくわれ、海に転落しました。事故者はクーラーボックスに掴まり浮いていたところ(ライフジャケット未着用)、転落を目撃した友人が岸壁上で作業を行っていた作業員に救助を求め、救命浮環を投げ入れ、救助されました。事故者は病院に搬送され、全治1週間と診断されました。

- 立入禁止区域では釣りをしてはいけません。
【事故事例6】足元に注意して釣りを楽しみましょう
事故者は釣りを終えて釣り道具の片付けをしていたところ車止めに躓き海に転落しました。海に転落後、付近にいた釣り人等がクーラーボックスを海面に投げ込み浮力を確保するも沖合方向に流され、救助ができなかったことから通報し駆け付けた救助機関によって救助されました。なお、事故者はライフジャケットを着用していませんでした。

- 岸壁、防波堤には様々な突起物や段差が存在します。足元に十分注意して行動しましょう。
【事故事例7】夜間に釣りをする際は照明器具を使用しましょう
事故者は22時頃、釣り中に堤防から足を踏み外し海に転落しました。同行していた友人の通報により駆けつけた警察と消防により救助されました。事故者は釣り自体が初めてであったほか、ライフジャケットや照明器具を装備していませんでした。

- 夜間に釣りをする際は、必ず照明器具で足元を確認しましょう。また、万が一海中転落した際に見つけやすいよう、明るい色の服を身につけるようにしましょう。
【事故事例8】周囲の状況に注意して釣りを楽しみましょう
事故者は釣れた魚をリリースする際に誤って防波堤から足を踏み外し海に転落しました。事故者は足のつくところまで泳ぐも自力で防波堤に上がることが困難であったため同行していた友人が118番通報し救助機関により救助されました。事故者は左手擦過傷と低体温症と診断されました。

- 準備中、片付け中、釣り中も周りの状況や足元に注意して安全に釣りを楽しみましょう。
【事故事例9】潮の満ち引きに注意しましょう
事故者2名は徒歩で磯に渡り釣りを行っていたところ潮が満ちて対岸に帰ることが出来なくなりました。夜間を迎えることから不安になり、118番通報し救助されました。事故者らは釣りに熱中するあまり対岸への足場まで潮が満ちていることに気が付かなかったとのことです。

- 満潮時に帰れなくなることがないよう、事前に潮汐を確認しましょう。
【事故事例10】周囲に注意して釣りを楽しみましょう
事故者は遊漁船で釣りをしていたところ、他の釣り人が投げた釣り針が頭に刺さり、病院へ搬送され、縫合の処置を行い、全治2週間の診断を受けました。

- 周囲の状況を確認して、安全に釣りを楽しみましょう。
【事故事例11】ライフジャケットを必ず着用しましょう
事故者2名が釣りを行っていたところ大波にさらわれ海に転落しました。ライフジャケットを着用していたAはライフジャケット未着用のBを抱き抱えた状態で携帯電話(防水パック封入)にて118番通報しましたが救助要請後、激しい風浪によりBを確保することができなくなり、別々に漂流しました。Aについては救助されるもBについては一時行方不明となり後日発見されました。

- ライフジャケットは釣りをする際の命綱です。必ず着用しましょう。
【事故事例12】潮の満ち引きに注意しましょう
事故者はウェーディングにて釣りをするため単独でエントリーし釣りを開始しました(水位は足首ほど)。釣り開始から約2時間後水位が膝上くらいになったことから、ウェーディングをやめ、エントリーしたときの中洲を通って帰ろうとしたところ、浅い中洲がなく、どのルートも水位が胸の辺りまで来てしまっていたことから、通報し救助されました。

- 安全に帰れるように潮汐を確認し釣行計画を立てましょう。
【事故事例13】磯場では特に足元に注意しましょう
事故者は瀬渡し船を利用し沖磯に渡り、釣りを始めるため歩いて移動していたところ、足を滑らせ仰向けに転倒し、背中付近を強打し負傷しました。事故者は助けを求めようとしましたが携帯電話を忘れていることに気づきその場で安静にし、瀬渡し船が磯場付近に来たタイミングで助けを求め、救助されました。

- 磯は足場が不安定です。十分に注意して釣りを行いましょう。
【事故事例14】危険な生物に注意して釣りをしましょう
- 事故者は釣りを行っていたところエイがかかったため針を外そうとした際にエイが暴れ、右手人差し指を刺されました。病院へ搬送され、事故者は右腕に痺れがあるものの、意識ははっきりしており命に別状はありませんでした。
- 事故者は遊漁船に乗船し釣りを行っていたところトラフグを釣り上げたため釣り針を外そうとしましたが、口の中に指が入ってしまい噛まれ出血しました。事故者は、搬送先の病院で全治約10日と診断されました。

- 危険な魚が釣れた場合は不用意に触れないようにしましょう。