Stand Up Paddleboarding

気象・海象

 SUPを楽しむ際には気象・海象に注意する必要があります。ここではそれぞれの現象と注意点・対処方法について、それぞれ説明します。

風力

 SUPが最も苦手とするのは強い風です。出航時に海上平穏であったとしても、海上に出てから急に風が強くなることもあります。出航から帰航までの予報を確認の上、風が強くなる場合は無理な出航を避けるようにしましょう。

風向き

 風向きには海から陸に向かって吹く海風(オンショア)と陸から海に向かって吹く陸風(オフショア)があり、風向きは時間帯、季節によって大きく変わります。
 海風(オンショア)は、出航時は逆風で沖に出るまでに苦労する反面、帰航時は順風となり、比較的楽に帰ることが出来ます。
 逆に、陸風(オフショア)は、出航時は順風で比較的楽に沖に出ることができる反面、帰航時は逆風で予想以上に風力が強くなると帰航が困難になるなど、注意が必要です。

風力と風向きの変化に気を付ける

 風力や風向きは常に変化しています。事前に確認した予報が変わることもあることから、これらの変化を敏感に感じ、風が強くなる前に陸へ戻ることが重要です。

波高

 予報で表示される波高は平均であり、最大で予報の2倍の高さの波が発生する可能性がある点に十分に注意しましょう。

うねり

 風がないのに波がある「うねり」は、遠く離れた海域で起こった波が伝わって届いている波のことをいいます。
 うねりは波長が長く、水深がある沖合では大きな影響はありませんが、岸近くでは波のエネルギーが収束して崩れるようになります。水深が浅いところでは急激に波が高くなることもあり、注意が必要です。

風浪

 風浪はその海域で吹いている風によって起こる波のことです。波が不規則で頂点は尖り、強い風になると波頭が崩れ白波になります。白波が発生するような海象は危険なので、そのような状況下になる前に余裕を持って早めに帰航しましょう。

注意が必要な波の種類

  1. 磯波
     SUPで特に注意が必要なのが磯波です。磯波は砕け波の一種で砕け波には波の峰が崩れる崩れ波と波が巻いてくる巻き波があります。磯波の波高は沖合の波高の2倍以上になることもあり、十分な注意が必要です。
  2. 三角波
     三角波は成因によって種類があり、潮流が浅瀬や不規則な海底を流れる時や、二つの流れが干渉する時にも発生します。巨大な三角波は、SUPを飛ばすほどの勢いがあることから、十分な注意が必要です。

崩れ波の状況

巻き波の状況